リアルクオリティは、ホテル・旅館等の調査に精通した不動産鑑定、マーケットレポートの専門会社。
商業施設

|
不動産部分の調査における重要ポイント
|
|
施設計画の検証:
その立地の良否だけでなく、施設計画の良否も集客数に直結します。具体的には、顧客ターゲットや客動線を考えたテナント構成になっているか、その商圏にして十分な駐車場台数は確保されているか、搬入・搬出設備は必要にして十分なものであるか、などの検証が必要です。また、建物形態の違いによる熱効率の違いも保有コストに直結する問題であり検証が必要です。
資産区分の把握:
テナントへの貸し出しは一般にスケルトン状態であり、テナントは建物の躯体に内装設備等を付加することで意匠を凝らした店内を作り上げます。テナントとの資産区分の把握は、その後の維持管理費や退去時の原状回復費の負担区分の観点からも重要なポイントとなります。
交通アクセス・視認性の分析:
当然のことですが、不特定多数の集客が必要な商業施設においては、他のカテゴリー以上に交通アクセスや建物視認性の良否が与える影響は大きく、その重要度は増します。
|
| マーケットの調査における重要ポイント |
|
商圏分析:
収益の源泉を商圏からの売り上げに依拠する商業施設においては、マーケット調査は非常に重要であり、歩合賃料の比率が高いほどその重要度は増していきます。マーケット調査は対象不動産の商圏規模の把握から始まり、商圏分析、競合分析、対象不動産のポジショニング把握を経て、主にハフモデルによる売上高予測を行います。さらにテナント業態別売上高賃料負担率を考慮し、対象不動産のポテンシャル賃料を導き出します。また、商圏内の欠落業態を見出し、MD修正によるアップサイドシナリオを描くことも可能です。
将来性・代替性分析:
マーケットが急激かつ大きく変化する一番の要因は、強力な競合店の出現であり、競合他社の出店・リニューアル動向、周囲の開発事業計画の有無については、常にチェックが必要です。また、一旦衰退傾向となった商業施設の建て直しには相当な費用と時間を要し、その原因がマーケットの衰退であれば、一商業施設でなしえるものでもなく、商業施設そのものの存続の可否を検討することが必要となります。
|
| キャッシュフローの調査における重要ポイント |
|
賃貸借契約分析:
賃料の徴収形態の確認が必要です。徴収形態には、固定家賃型・固定家賃+歩合家賃型、単純歩合家賃型、最低保証付歩合型等があり、歩合の比率が高いほど商業施設のポテンシャル、運営状況の把握が重要になります。一方、賃貸借契約期間が長期かつ固定賃料であるほど、商業施設の収益はテナントクレジットに依拠することになり、テナントの銘柄が重要になります。
ウォーターフォールの把握:
歩合賃料を導入している場合は、日々の売上金管理が生じ、その流れは複雑になります。テナント売上金入金から、施設運営費・販促費等を徴収し最終的に所有者側に賃料が入金されるまでのお金の流れを把握することが必要です。一旦PM業者の口座に売上金が入金されるケースも見られ、PM業者の資金管理体制の確認も必要となります。
|
| その他の重要ポイント |
|
防火管理体制:
非常用進入口への商品陳列棚の設置、避難経路への商品在庫の放置などが見られる場合もあり、そのような場合には特に消防計画や消防設備点検結果等による防火管理体制の確認が必要です。購入後予期せぬ緊急修繕の可能性があるばかりでなく、所有者責任、管理者責任が問われることになります。
まちづくり三法の影響:
郊外への大規模店舗(1万㎡以上)の出店を規制し、一方中心市街地の活性化を図ることを意図するまちづくり三法の不動産価格に与える影響について、いまだマーケットの評価は形成されていません。既存の郊外大規模店舗の希少性が増し、その価値を上げていくのか、または中心市街地が活性化に向かい、中心市街地の評価が上がっていくのか、その動向を見守る必要があります。
|
類型別に不動産、マーケット、キャッシュフローにおける調査ポイントを簡単に整理いたします。あくまでも調査ポイントのうち重要な部分の一部を列挙しているにとどまっています点につきご了承ください。
商業施設と一口に言っても、コンビニからフィットネスクラブ、スーパー銭湯、シネコン、SC等とさまざまです。しかし、一様に言えることは、いずれも一定の商圏をベースとして、その商圏から如何に効率的にお客を呼び寄せることができる施設(不動産)であるかということです。したがって、商圏ポテンシャル、施設の集客数、テナント売上高を経て最終的に賃料という形で現れる商業施設の実力を検証していくことが重要になります。